今回は、ウォーターフォール図の作成方法について説明します。
ウォーターフォール図とは、基準となる最初の値が、一連の正と負の値によって影響を受ける方法を理解するのに役立ちます。
例えば、企業に最新のソフトウェアを導入するケースを考える際に、その導入にかかる投資額が得られるリターンと比較して採算が取れるかを理解するのに役立ちます。経営判断のスピードも必然的に早くなります。
2013年前までのエクセルでは、このウォーターフォール図の作成機能が標準装備されておらず、ひと手間必要でしたが、最新版では非常に簡単になりました。
ここでは、標準装備されている・されていない両方のバージョンを解説します。
ここで仮に下記のようなプロジェクトAと名付けた新規ソフトウェアを導入するべきか否かの評価をしなければいけないケースを考えます。
表を選択した状態で、ウォーターフォールを選びます。
そうすると、下記のような状態となります。
ここで、導入後ランニングコストも増加分と認識されてしまっているので、これを修正します。
導入後ランニングコストを2回クリックすると選択されます。
選択されたことを確認した状態で右クリックをし、「合計として設定」を選択します。
これで完成です。2013年以前のエクセルと比較すると非常に簡単にウォーターフォール図を作成することができるようになりました。
2013年以降のバージョンでは、表の準備としては値の増減だけを書けばよく、また図の作成も選択するだけでよかったですが、2013年以前のバージョンではひと手間必要となります。一方で、これはこれでなかなか面白いものです。順を追って説明します。
データは2013年以降のバージョンと同じですが、表の構造が違います。
縦軸には、表の要素を分割して記入します。基準となるデータを元に、増加・減少分を加えていくことになります。
横軸には、増加・減少の要因となる項目を追加します。
3行目には、それぞれ数式を入れます。基準に増加分を加えると、ウォーターフォール図が上にその分上がります(積み上げ)。減少を表す場合は、ウォーターフォールの図としては、下に図が下がらなければなりませんので、基準から引き算します。
ウォーターフォールはないので、積み上げ縦棒を選択します。
そうすると次のような図が表示されます。
このままでは、ウォーターフォール図には見えませんので、少し表の見せ方を変えます。図を選択し、右クリックで「データの選択」をクリックします。
「行/列の切り替え」を選択します。
「凡例項目(系列)」を適宜変更します。このケースでは、
OKをクリックすると、ウォーターフォールに近い表に変わりました。ただもう少し修正が必要です。
増加・減少分のみを表示させるために、基準となる部分のみを選択し、「塗りつぶしなし」に変更します。そうすると、増加・減少部分のみが残り、ウォーターフォール図になりました!
あとは、希望の色や他の細かい書式設定を行ってあげれば完成です。
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