今回は、エクセルのピボットテーブルを使ってチームのタスクを管理する方法を紹介します。
ビジネスにおいて、タスクを効率的に管理することは永遠のテーマです。その対象は、個人で管理するものからチーム全体で管理するものまで様々です。そのいずれにおいても重要になってくるのは、タスクの可視化をすること、またそれが誰が見ても分かりやすく、アクションが取れる状態でなければなりません。このコラムでは、エクセルを使って素早く、見やすく、タスクを管理する方法を紹介します。
個人でタスクを管理する場合は、To-Do リストに近いものがあります。タスクの内容、期限、進捗状況を記載すれば最低限の管理が可能です。
まず、以下のようにAからDまでの4列にヘッダーを(見出し)を指定します。
(1) タスク番号
(2) タスク内容
(3) 期限
(4) 進捗状況
このままでも結構ですが、少し見やすく工夫をしてみます。タスクを管理する上で最も重要なのは、ひと目でタスクの 進捗状況を把握する ことです。それを可能にするために、 条件付き書式 を使用します。
条件付き書式のメニューより、セルの強調表示ルールにマウスのカーソルを合わせ、文字列を選択します。
進捗状況を3つのステータス (1) 未着手、(2) 進行中、(3) 完了 で管理する場合、これらの文字列を条件付き書式で設定します。例えば、未着手は赤文字、進行中は黄色、完了は青色などのように指定します。
文字列に「完了」を記入し、「濃い緑の文字、緑の背景」を選択します。(違う記事でデータの入力規則を使った方法を紹介します)。
そうすると完了ステータスの部分が自動的に緑に変わっているのが確認できます。
文字列に「進行中」を記入し、「濃い黄色の文字、黄色の背景」を選択します。
文字列に「未着手」を記入し、「濃い赤の文字、明るい赤色の背景」を選択します。
これを信号のように色分けすることによって、より一目で進捗状況を確認することができます。
チームで働く場合には、誰がどのタスクを 「担当」 しているのかを加える必要があります。
「担当」 を入力します。今回の例ではタスクが6つしかありませんのでこれでも全体を把握することは可能ですが、これが長いリストで500行ぐらいあるとすると、各担当毎の進捗が知りたい場合ひと目で判断するのにはなかなか時間がかかります。そこでピボットテーブルを使います。対象範囲を選択し、「挿入→ピボットテーブル」を選択します。
この画面は、表示されたまま 「OK」 を選択します。
空のピボットテーブルが作成されます。
今回は担当毎の進捗管理を把握したいため、「担当」を選択しながら 「行」 にドラッグアンドドロップします。
同様に、「列」 に 「進捗状況」 をドラッグアンドドロップします。
同様に、「値」 に 「番号」 をドラッグアンドドロップします。ここは「番号」でなくても、全てデータが揃っている列ならどれを選択いただいても構いません。
ここで注意点としては、今回はデフォルトでは 「合計/番号」 となっているため、これを 「個数」 に変更する必要があります(今回はタスクの数を知りたいため)。
「値フィールドの設定」 から、選択が可能です。
これで完成です。担当別に進捗状況がひと目で分かるようになりました。これで、どの担当に作業が集中しているかなどが分かります。各タスクには強弱がありますので、その情報も一覧に加えたら更に良くなると思いますので、色々と試してみてください。
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